BruteForce入金消込 操作マニュアル 1. はじめに BruteForce入金消込(以下BF入金消込)をご利用いただき、ありがとうございます。 読んで字のごとく、入金消込システムです。さらに読んで字のごとく、力ずくなのです。 こんな特徴があります * 入金伝票に対応する売上伝票の組合せを検索できます。 * 弥生販売の得意先元帳のデータを伝票単位で取り込めます。 こんな方におすすめです * (合計請求書でなく)個別請求書を大量に出し、かつどの請求分なのか分からない形でまとめて入金される顧客を抱えた経理担当者 * 弥生販売の消込機能がタコだ!使えん!設計意図さえ理解不能!とお悩みの方 こんなことにご注意を * 飽くまで補助システムと考えていただくのが賢明です(これですべての消込処理が自動化できるとは期待しないで下さい)。 * 検索は原則として総当りでやっています(だからBFです)。システムリソース(CPU、メモリ)は十分にご用意下さい。 * 本システムはフリーウェアです。営利目的でない限り、自由にお使いいただいて結構です(営利目的とは、このシステムそのもので対価を得る、別の有償システムに組み込む、などの意味です。個人的に自分の業務に使用する場合は該当しません)。ただし、本システムを利用した上で発生したいかなる事象についても、作者は責任を負わないものとします。 * 著作権は作者(yonetch)が保有します。本システムのコードの一部、または全部を作者に無断で使用することを禁じます。 * 作者の環境では特に問題なく動くレベルにはなっていますが、想定外のデータや利用方法による不具合は十分起こりうると思います。ご利用いただく際には、自己責任でお願いするとともに、問題点、要望点を作者までお知らせいただければ幸いです。作者Webサイトhttp://www1.coralnet.or.jp/yonetch/もご参照ください。 2. 構成 2.1. 動作(確認済み)環境 Excel2000 SP3、Excel2002 SP3、Excel2007 SP3(Windows版)が動作し、マクロの実行ができる環境 2.2. シート構成 * 設定シート 各種設定を行います。 * 作業シート 実際の消込作業を行うシートです。シート名は顧客名となっています。 2.3. 作業シートレイアウト 伝票レンジ 左から、日付、伝票番号、売上伝票、売上伝票消込欄、入金伝票、入金伝票消込欄、残高、の各列となっています。 検索対象売上伝票レンジ [伝票抽出]ボタンを押すことにより、検索対象となる売上伝票が取り込まれるレンジです。左から、伝票セル位置、伝票金額、必須伝票指定欄の各列となっています。 検索結果表示レンジ [消込検索]の表示結果が表示されるレンジです。 2.4. 設定シートレイアウト 操作パネル * [新規作業シート作成]ボタン 新しく作業シートを作成するボタンです。 * [弥生販売データ取込]ボタン 弥生販売の得意先元帳データを取込むボタンです。 パラメータ設定表 * [検索組合せ伝票数]セル 消込検索を行う際に、組合せの最大伝票数を指定します。小さいほど検索スピードが速くなります。 * [伝票数固定]チェックボックス 消込検索の結果表示の際に、指定伝票数ちょうどの組合せのみ表示する場合にチェックします。 * [組合せ表示形式]選択ボタン 消込検索の結果表示の際に、売上伝票の表示形式を伝票のセル位置で表示するか、伝票番号で表示するかを選択します。 * 弥生販売得意先元帳ファイル指定セル それぞれ、ファイルのフルパス、およびファイル名を指定します。パス名の後ろに\マークをつけてください。形式および弥生バージョンは、弥生販売側でエクスポートしたものと一致させてください。 3. 基本操作 3.1. 新規作業シート作成 顧客ごとに作業シートを作成します。 【手順】 1. [設定]シートの[新規作業シート作成]ボタンを押す。 2. 顧客名を入力する。(顧客名は、シート名として有効なもの) 3. 残高金額を入力する。(デフォルトは0) 4. 弥生販売のデータを取込むかどうかの確認画面が表示される。(取込む場合は、[設定]シートでファイルが正しく指定されていることが必要(データ取込の詳細は後述)) 5. 新規シートが作成される。 3.2. 伝票計レンジへのデータ入力 基本となるデータの入力を行います。売上金額、入金金額、残高(式)は必須です。 日付、伝票番号は必ずしも入力しなくてもかまいません。消込検索時は、(日付列の値とは関係なく)上から下へ時系列で並んでいることを前提にしています。 3.3. 消込 消込みの基本は手動消込です。検索機能を使う前にできるだけ手動で消込を行い、検索時の対象を減らすことをお勧めします。 【手順】 1. 入金伝票の消込欄でダブルクリックする。消込欄に「1」がセットされる。同じ欄で再度ダブルクリックするとリセットされる。 2. 売上伝票の消込欄でダブルクリックする。消込欄に「1」がセットされる。同じ欄で再度ダブルクリックすると「0」、リセットの順に変化する。 3. 消込経過確認レンジを参考に、差異が0になるように消込欄に「1」をセットする。 4. 差異が0になったら確定確認のメッセージが表示されるので、「はい」「いいえ」を選択する。差異が0なのにも関わらず、確定確認メッセージが表示されない場合、[消込確定]ボタンを押し、手動で消込を確定する。確定すると、最下伝票の行番号がすべての消込欄にセットされる。 なお、上記手順1で入金伝票の消込欄をセットした際、近傍の同額売上伝票が検索され、(もしあれば)カーソルがその伝票の消込欄に移動します。この伝票を選択する場合はその消込欄でダブルクリックし、確認メッセージに従ってください。 3.4. 消込取消 一旦確定した消込欄をリセットします。[消込取消]ボタンを押すと消込番号の入力画面表示されますので、取り消したい消込番号を入力して[OK]ボタンを押します。ここで、「0」を指定すると消込欄をすべてリセットします。 3.5. 印刷 シートを印刷する場合、伝票レンジのみが印刷対象となります。このとき、上部の4行が自動的に非表示になりますが、一旦他のシート(設定シートなど)を開いた後、再度そのシートを開きなおすことにより非表示が解除されます。 4. 応用操作 4.1. 消込検索 入金伝票に対応する、売上伝票の組合せを検索します。 【手順】 1. 検索対象とする入金伝票の消込欄に「1」をセットする(複数選択可)。 2. [伝票抽出]ボタンを押す。対象売上伝票が検索対象伝票レンジに、入金伝票が検索結果表示レンジにそれぞれ転記される。売上伝票の抽出条件は以下のとおり。 * 消込欄が空欄 * 入金伝票金額以下の金額 * 入金伝票以前の伝票(入金伝票より上の位置) 注 このとき、検索対象が31伝票を超えているとエラーとなる。対象外と思われる売上伝票の消込欄を「0」にするなどして、対象伝票を減らす。 3. 必須伝票指定欄でダブルクリックし、必須伝票を選択する。(検索結果において、チェックされた売上伝票を含まないものは表示しない) 4. [消込検索]ボタンを押す。検索が開始され、状態がステータスバーに表示される。検索終了後、検索結果表示レンジに、1列目が売上伝票の合計、2列目が伝票組合せの順で結果が表示される。なお、検索時のオプション設定として、以下の機能がある。(設定シートの説明参照) * 検索組合せ伝票数指定 * 伝票数固定設定 * 組合せ表示形式指定 注 冒頭に述べた通り、原則として総当りで検索しているため、対象伝票が増えると指数関数的に検索パターンが増え、メモリを消費する。スワップが起こり始めたら、対象伝票か、組合せ伝票数を減らすことを考える。 注 検索の中断機能は実装されていない。どうしても中断したいときは、[Esc]キーを押し、マクロの実行を中断させること。 4.2. 消込試行 検索した伝票組合せに基づき、伝票レンジの消込欄をセットします。 【手順】 1. [消込試行]ボタンを押す。 2. 選択したい伝票組合せのセル位置を入力し、[OK]ボタンを押す。 また、結果表示レンジの組合せをダブルクリックすると、そのセル位置が入力された状態で確認画面が表示される。 3. 伝票レンジの消込欄に「1」がセットされる。消込欄が空欄でない場合はエラーとなる。 4. 手動消込の際と同様、差異が0となったら消込確定の確認メッセージが表示される。 なお、この機能を使用する際には、消込検索時に表示形式を「セル名形式」にしておく必要があります。 4.3. 仮合計作成 入金伝票を合計した、仮の入金伝票を挿入します。個々の入金に対する消込ではなく、入金額をまとめて消し込む場合に使います。飽くまで便宜上の仮伝票なので、本来の入金伝票を消し込む参考として使用し、用が済んだら削除しましょう。 【手順】 1. 複数の入金伝票を選択する(消込欄に「1」をセットする)。 2. [仮合計作成]ボタンを押す。 3. 一番下の入金伝票の直下に、選択した入金伝票の合計額が挿入され、残高欄に「仮合計」と表示される 4.4. 弥生販売データ取込 弥生販売の得意先元帳データをエクスポートした元帳ファイルからデータを取込みます。 【手順】 0. [設定]シートの【パラメータ設定表】で元帳ファイルへのパス名、ファイル名を正しくセットする(パス名を空欄にすると、同じフォルダにあるものと見なす)。 1. [設定]シートの[弥生販売データ取込]ボタンを押す。 2. [弥生販売データ取込用]シートにデータが取込まれる。(シートが存在しない場合は新しく作成される) 3. このシート名を変更し、そのまま使うか、取込んだ内容で必要な部分を作業シートにコピーして使用する。 注 取込は以下の規則に従います。 * 売上伝票は伝票計を出力 * 入金伝票は明細毎に出力